滋賀医療人育成協力機構
2015年9月10日
8月24日(月)・25日(火)に、湖西方面(高島市)を訪問させていただいた平成27年度夏の宿泊研修には、滋賀医科大学生15名(医学科14名、看護学科1名)と自治医科大学生1名が参加されました。
24日(月)1日目
滋賀医科大学を出発し、浜大津港近くの大津赤十字病院を左手に見ながら約40キロメートルの道のりを経て、今回の研修の地である高島市内へ向かいました。
①NPO法人元気な仲間訪問
平成27年4月1日にオープンされた、真新しい小規模多機能型居宅介護施設の見学をさせていただきました。
その後場所を変え、NPO法人元気な仲間理事長 谷仙一郎氏から、法人設立の経緯と、高齢化率31.7%の高島市で、行政に任せるばかりではなく、住民同士が支え合い、援助できる人(まかせて会員)と援助を求める人(よろしく会員)という形で、生活での困りごとを会員同士が助け合う相互扶助の取り組みについてお話をいただきました。
②地域見学(藤樹書院)
中江藤樹の住居跡・講堂跡である藤樹書院を訪問し、江戸の儒学者 中江藤樹の生涯や教えについての説明を聞きました。
③高島市民病院訪問
湖西地域の中核病院である高島市民病院を訪問させていただきました。
髙山病院長から湖西地域における高島市民病院の概要と役割や、2年後には総合診療科を開設する将来への展望についてお話をいただきました。
その後、院内救急施設、ヘリポートや病棟、また地下にある免震設備などを見学させていただきました。
④交流会
夕方は、宿泊先の今津サンブリッジホテルにおいて交流会を開催しました。
交流会第1部では、
高島市健康福祉部健康推進課 課長 清水 勝徳氏から「高島市の概要と地域医療について」、朽木診療所 所長 倉田 佳彦氏から「地域で学ぶ地域医療~朽木診療所に赴任して~」と題してご講演いただきました。
交流会第2部では、訪問先の関係者の方々や地域の方、里親の方々もご参加いただき、和やかな意見交換、懇談の場となりました。
25日(火)2日目
①地域見学(朽木渓流魚センター、興聖寺)
あいにくの雨模様の中、朽木渓流魚センターへ向いました。
渓流魚センターは朽木のメインストリートから、脇道を30分ほど入ったところにあります。その先にある高島市民病院平良出張診療所や、その奥の高島市民病院針畑出張診療所への道は、バスでの通行が不可能で、残念ながら訪問することはできませんでしたが、その地域に診察や介護に出向かれる、朽木地域の医療従事者の実情を知る良い機会となりました。
その後、朽木氏の菩提寺である興聖寺を訪問し、住職からお寺の歴史についてのお話を伺いました。
②高島市国民健康保険朽木診療所訪問
旧朽木村唯一の医療機関である高島市国民健康保険朽木診療所を訪問し、倉田所長の案内で、昨年5月に木造で新築された診療所を見学させていただきました。
医師1名、看護師2名、事務員2名の診療所では、看護師や事務の方の役割が大きいこと、全ての医療機器の操作は医師が行っていること、診察ではインターネット回線を用いて、総合病院での検査結果などの診療情報を診療所で閲覧できる「びわ湖メディカルネット」の利用や、県医師会の在宅療養システム「淡海あさがおネット」などを利用している等のお話をきかせていただきました。
今回も、地域の方々をはじめてたくさんの医療関係者等の方々にご協力いただき、地域医療について学び多い研修となりました。この場をお借りして、ご協力いただきました皆様方に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
(この研修は、滋賀医科大学里親支援室との共催で実施しました。)